令和8年10月から最低賃金が変わります—月額最低賃金額の算出方法—
令和8年10月から、最低賃金額が改定されます。
今回は、最低賃金額の算出方法、特に「年平均月間所定労働時間」の求め方についてお話ししたいと思います。
最低賃金額は、次の計算式で算出されます。
時間額の最低賃金額 × 年平均月間所定労働時間 = 月額の最低賃金額
たとえば東京都の場合、時間額の最低賃金は1,280円となります。
この時間額に「年平均月間所定労働時間」を掛け合わせることで、月額の最低賃金額を求めることができます。
それでは、この「年平均月間所定労働時間」はどのように算出するのでしょうか。
当社(山本労務)を例にご説明したいと思います。
当社の年間休日数は126日です。
365日からこの126日を差し引くと、239日となり、これが年間の労働日数となります。
この年間労働日数に、1日の所定労働時間である8時間を掛けますと、1,912時間となります。
この1,912時間を、1年間の暦月数である12で割ると、159.33時間となります。
これが「年平均月間所定労働時間」です。
この159.33時間に、時間額の最低賃金額である1,280円を掛けますと、203,942円となります。
これが当社における月額の最低賃金額の算出方法です。
式にすると以下の通りです。
365日−126日=239日(年間所定労働日数)
239日×8時間=1,912時間(年間所定労働日数)
1,912時間÷12ヶ月=159.33時間(年平均月間所定労働時間)
159.33時間×1280円(令和8年東京都最低賃金額)=203,942円
なお、当社は年間休日数が比較的多い会社ですが、一般的には年間休日数が110日から125日の範囲内の会社が多いかと思います。
その場合、年平均月間所定労働時間はおおむね165時間前後となり、月額の最低賃金額は210,540円程度となります。
このように、年平均月間所定労働時間の算出を誤ってしまうと、月額の最低賃金額も正しく算出することができません。
最低賃金を下回ることのないよう、ぜひ自社の年間休日数をもとに、正確に計算していただければと思います。
文責 特定社会保険労務士 山本法史

