副業中の過労死認定事例に学ぶ、企業が取るべき対応
1.副業による過労死が認定された事例が出ました。
大学の研究員として勤務する傍ら、測量会社の顧問も務めていた60代の男性が自殺されました。
この事案は、両社でのダブルワークによる累積ストレスが原因として認定されています。
この事例が示す問題の本質は、A社はB社での業務負荷を把握できず、B社もA社での状況を知る術がないという点にあります。
副業を抱える従業員の健康リスクは、それぞれの会社単独では見えにくく、総合的に判断されなければならないのです。
企業が取るべき対応
副業を許可している企業には、以下の対応が求められます。
2.定期的なコミュニケーションの実施
ダブルワークをしている従業員と定期的に面談を行い、無理のない範囲で就業できているかを継続的に確認することが必要です。
3.副業許可の見直し
健康管理が難しいと判断される場合には、副業許可の取り消しも含めた対応を検討すべきです。
4.まとめ
健康に関するリスクは、目に見えない部分が多くあります。
「本人が大丈夫と言っているから」という判断だけでは不十分であり、企業として組織的に管理する体制を整えることが、今後ますます重要になるといえます。
副業の解禁・推進にあたっては、自由と安全のバランスを慎重に検討していただければと思います。
文責 特定社会保険労務士 山本法史

