ハラスメント防止のために管理職が押さえておくべき「距離感」の重要性
1.はじめに
管理職の方がハラスメントを防ぐうえで、特に意識していただきたいポイントについてお伝えします。
ハラスメントが発生する原因はさまざまですが、その中でも見落とされがちなのが「人と人との距離感」です。
距離感の詰め方を誤ると、ハラスメントと受け取られるリスクが高まります。
距離が近すぎれば相手に不快感を与え、遠すぎれば「もう少し近づいても良いのでは」と誤解を招くこともあります。
この絶妙なバランスが、良好な職場関係を築くうえで非常に重要です。
2.距離感は「日によって変わる」という認識を持つ
管理職の方からよくいただく相談に、「部下から相談を受けたとき、どこまで距離を縮めて良いのかわからない」というものがあります。
実際によくあるのが、次のようなケースです。
部下が悩みを抱えているときは、上司に対して心を開き、距離感が一気に縮まります。しかし、話を聞いてもらいすっきりすると、距離感が元に戻ることがあります。
このことから、距離感は日によって、あるいは時間帯によっても変化するものだという認識を持つことが大切です。
「以前は打ち解けてくれていたから」という理由で距離を詰め続けることは、ハラスメントのリスクにつながります。
3.距離感が近づいたと感じたときこそ、一度立ち止まる
部下や後輩との距離が急に縮まったと感じたときは、まず深呼吸をしてください。
そして、「この距離感の取り方は本当に適切か」と、もう一度冷静に考えてみてください。
この一瞬の立ち止まりが、ハラスメントの防止につながります。
距離感は相手が決めるものです。
管理職として、常に相手の状態に合わせた柔軟な対応を心がけることが、ハラスメントのない職場づくりへの第一歩となります。
文責 特定社会保険労務士 山本法史

