役員報酬の設定は難しい?法人化で変わるお金の管理
1.はじめに
法人化すると、個人事業主のときと異なり、収入は必ず「給与(役員報酬)」として受け取る形になります。
この設定を誤ると、生活費が不足したり、逆に資金繰りを圧迫したりするリスクがあります。
2.個人事業主と法人の違い
個人事業主の場合、事業で得た収入をそのまま生活費に充てることができます。
しかし法人になると、会社のお金と個人のお金は明確に分けられるため、自分の生活費は役員報酬という形でしか受け取れなくなります。
3.役員報酬の設定で注意すべきこと
役員報酬は一度設定すると、原則として期中に変更することができません。そのため、以下の点を踏まえて慎重に決定する必要があります。
∙ 低く設定しすぎると、生活費が不足して個人的に苦しくなります
∙ 高く設定しすぎると、会社の資金繰りを圧迫するリスクがあります
∙ 今後の売上見通しをしっかり考慮したうえで設定することが重要です
手元資金を厚く持つことの重要性
法人設立時には、資本金に組み込まない形で、手元の運転資金を十分に確保しておくことが非常に大切です。
万が一、売上が想定を下回った場合でも、手元資金に余裕があれば役員報酬の支払いを維持しやすくなります。
法人化は節税や信頼性向上といったメリットがある一方で、お金の流れが複雑になります。
設立前にしっかりとシミュレーションを行い、無理のない報酬設定を心がけましょう。
文責 特定社会保険労務士 山本法史

