タイムカードの「打刻誤差」問題、こう解決する
タイムカードを1分単位で集計している会社の担当者の方へ、ぜひ知っておいていただきたいことがあります。
1.タイムカードの打刻時刻と実労働時間のズレ
賃金の支払い義務が生じる「労働時間」は、実際に働いた時間を1分単位で計算するのが原則です。
ただし、多くの会社ではタイムカードの打刻記録をそのまま賃金計算の根拠としています。
ここで生じるのが、退勤打刻までの物理的なタイムラグの問題です。
仕事を終えてからタイムカードを押すまでに、1〜2分程度かかってしまうことは避けられません。
この時間は「退勤猶予時間」とも呼ばれ、実態として労働をしていない時間に該当します。
それでも打刻記録がそのまま残るため、「働いていない時間にも残業代を支払うことになるのでは」というご相談をよく受けます。
2.解決策は「本人申告」の仕組みをつくること
実際には6時まで業務を行い、6時2分に打刻した場合、「6時まで就業していた」という本人申告を記録として残すことが有効な対応策です。
打刻時刻とは別に実労働終了時刻を申告してもらうことで、それが証拠書類として機能し、万が一のトラブル発生時にも会社側の正確な記録として活用できます。
3.まとめ
タイムカードの打刻記録だけに頼るのではなく、本人申告による実労働時間の記録を併用する仕組みを整えることで、不要な残業代の支払いを防ぎ、労使双方にとって公正な勤怠管理が実現します。
ぜひ自社の運用に取り入れることをご検討ください。
文責 特定社会保険労務士 山本法史

