知っておきたい「労働時間」の基本:残業・休日の正しい考え方
1.はじめに
労働時間に関するご相談は多岐にわたりますが、その多くに共通しているのが「基本的なルールの誤解」です。
複雑な話に入る前に、まずここを押さえておくことが大切です。
2.労働時間の2つの大原則
労働基準法では、労働時間について次の2つのルールが定められています。
①日8時間以内、週40時間以内で所定労働時間を設定すること。
②週に1回は休日を与えること(法定休日)
この2点はご存知の方も多いと思いますが、実はこの「週40時間」というルールが、残業の考え方に大きく関わってきます。
3.「土曜日=残業」になる理由
たとえば、日曜日を法定休日、土曜日を所定休日とする職場を例に考えてみましょう。
月曜日から金曜日まで1日8時間ずつ働くと、それだけで合計40時間に達します。
つまり、週40時間の上限をすでに使い切っている状態です。
そこに土曜日の出勤が加わると、タイムカードを押した瞬間から週40時間を超えることになります。
土曜日の労働は出勤をしてタイムカードを押した時間からすべて時間外労働(残業)として扱われるのです。
4.残業・割増賃金の整理
以上を踏まえると、割増賃金が発生するケースは次のように整理できます。
残業時間 月曜日から金曜日までの|1日8時間超、または週40時間超である土曜日が1.25倍
休日労働 法定休日(例:日曜)への出勤 1.35倍
土曜日への出勤は「週40時間超」に該当するため、1.25倍の割増賃金の対象となります。
5.まとめ
「残業=1日8時間を超えた分」と思われている方は少なくありませんが、実際には「週40時間を超えた分」もすべて残業として扱われます。
この基本を押さえておくことで、給与明細の確認や職場でのルール整備がぐっとスムーズになります。
労働時間に関してお困りのことがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。
文責 特定社会保険労務士 山本法史

