KNOWLEDGE OF PERSONNEL AND LABOR

人事・労務の知識

秘密保持義務は「仕事」も「プライベート」も関係ない

1.はじめに
守秘義務について、皆さんもご存知のことと思います。
しかし、この守秘義務は報酬の有無を問わず発生するものであることは、意外と知られていません。

2.報酬がなくても義務は生じる
守秘義務は、金銭等の対価をもらって相談を受けた場合にのみ発生するわけではありません。

例えば、私は社会保険労務士ですが、社会保険労務士という資格を信頼してくれた友人がプライベートな悩みを相談してくれることがあります。
報酬を受け取っていなくても、その資格を信じて打ち明けてくれた話を外部に漏らすことは、信用を失墜させる行為となります。

つまり、秘密保持義務に関しては、報酬の有無は関係なく、業務上かプライベートかも関係ないのです。

3.資格・職業への信頼が前提にある
保育士の方が、友人から子どもに関する相談を受け、その内容を外部に漏らしてしまった場合も同様です。
これは保育士という職業への信頼を損なう行為とみなされます。

資格や職業に対する社会的信頼があるからこそ、人は安心して相談できます。
その信頼を裏切ることは、個人の問題にとどまらず、職業全体の信用に関わることでもあります。

4.組織内での情報管理も同様
会社や任意団体においても、役員のみで共有すべき情報を外部に漏らしてしまった場合、損害賠償責任を負う可能性があります。

「自分には関係ない」と思っていた情報が、思わぬかたちで第三者を傷つけることにもなりかねません。

5.情報管理の徹底を
守秘義務は、特定の職業や場面だけの話ではありません。
資格を持つ者として、また組織の一員として、日常のあらゆる場面で情報管理を徹底することが求められます。

「お金をもらっていないから」「仕事の場ではないから」という認識は誤りです。情報を預かる立場にある以上、その責任は常に伴うものとご理解いただければと思います。

文責 特定社会保険労務士 山本法史

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