KNOWLEDGE OF PERSONNEL AND LABOR

人事・労務の知識

ネイルやアクセサリーを禁止する規定は有効なのか?

1.はじめに
「働く人に対して、ネイルやアクセサリーを禁止する就業規則は許されるのでしょうか?」というご質問をいただきました。

結論から申し上げると、適法となります。

2.業務上の安全・衛生上の理由
まず、食品を取り扱う職種では、ネイルをしたまま業務に従事することは衛生上の問題が生じます。
また、子どもや高齢者と接する職業においては、長いネイルによって相手を傷つけてしまうリスクも否定できません。
アクセサリー類についても同様です。
装着物による怪我のリスクに加え、医療現場では電磁機器との干渉の観点から、装着を控えることが求められる場面も当然出てまいります。

3.ブランド・サービス価値を守るための理由
一方で、安全や衛生とは別の観点もあります。
たとえば高級料亭など、空間そのものに付加価値を見出していただく場所においては、提供するサービスや雰囲気との整合性が求められます。
着物姿でのおもてなしが価値の一部である場合、髪色や身だしなみを規定することは、そのブランドを守るための合理的な措置といえます。

4.人手不足の影響で緩和の傾向も
近年は人手不足の影響もあり、こうした規定は以前と比べて緩やかになってきている傾向があります。
しかしながら、お客様に感じていただく価値を守るために一定の制限を設けることは、依然として合法です。

就業規則でネイルやアクセサリーを禁止・制限する旨の規定が設けられている場合、その内容が業務上の合理的な理由に基づくものであれば、有効と判断されます。
労務管理に携わる皆さまは、この点をぜひご確認ください。

文責 特定社会保険労務士 山本法史

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