1日の割増賃金に関する注意点
1.法定労働時間と所定労働時間の違い
所定労働時間が7.5時間の会社の場合、法定労働時間である8時間を超えた時点で割増賃金(1.25倍)の支払いが必要となります。
そのため、7.5時間を超えて8時間までの間は、通常の1倍の賃金で問題ありません。
2.就業規則の定めによる注意点
就業規則等において「7.5時間を超えた場合に残業代を支払う」と定めている場合は、7.5時間を超えた時点で1.25倍の割増賃金を支払う義務が生じます。
法定基準よりも有利な条件を会社が定めている場合は、その定めに従う必要がありますので、この点には十分な注意が必要です。
3.残業時間の上限管理(36協定)における注意点
36協定で定める残業時間の上限(月45時間など)のカウントについては、法定労働時間である8時間を超えた部分のみが対象となります。
したがって、所定労働時間(7.5時間)を超えてから法定労働時間(8時間)に達するまでの30分間はカウントされません。
4.管理上のポイント
健康管理の観点から残業時間を適切に把握するためには、以下の2つを別々に管理することをお勧めします。
∙ 法定時間外労働:8時間を超えた部分(36協定の上限管理の対象)
∙ 所定時間外労働:7.5時間を超えて8時間までの部分(割増賃金は発生するが、36協定のカウント対象外)
この区分を明確にすることで、賃金計算の正確性と労働者の健康管理の両立を図ることができます。
文責 特定社会保険労務士 山本法史

