KNOWLEDGE OF PERSONNEL AND LABOR

人事・労務の知識

「130万円の壁」について正しく理解していますか?

1.はじめに
今回は、最近話題になっている「130万円の壁」についてお話しします。
誤解されている方が非常に多いため、ぜひ最後までお読みください。

2.178万円の壁との違い
まず、よく混同される「178万円の壁」についてですが、これは税金に関する話です。
178万円以内であれば所得税がかからないというルールであり、今回の本題とは別の話になりますので、ここでは割愛します。

3.130万円の壁が適用される人とは?
130万円の壁が関係するのは、社会保険の加入要件に該当しない方に限られます。
社会保険への加入義務は、勤務先の規模によって以下のように定められています。

①従業員51人以上の企業:週20時間以上勤務した場合、社会保険への加入が必要
②従業員50人以下の企業:概ね週30時間以上勤務した場合、社会保険への加入が必要

つまり、年収が130万円未満であっても、上記の勤務時間の要件に該当する方は、社会保険に加入しなければなりません。
その場合、130万円という金額は関係がないのです。

4.130万円の壁が意味すること
「130万円の壁」が適用されるのは、あくまでも上記の加入要件に該当しない方が対象です。
該当しない方が年収130万円未満であれば、健康保険の被扶養者となり、国民年金の第3号被保険者になることができます。

したがって、「130万円」という数字だけに注目していては、本質的な議論はできません。
まずご自身が社会保険の加入要件に該当するかどうかを確認することが、正しい理解への第一歩です。​​​​​​​​​​​​​​​​

文責 特定社会保険労務士 山本法史

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