家族手当の運用ルールは今のままで大丈夫ですか?
令和7年10月8日付の毎日新聞において、八王子市の職員が、扶養手当等を不適切に受給していたことが判明し、手続きを行ったという記事が掲載されました。
扶養手当や家族手当とは、結婚やお子さんの出生、あるいはご両親を扶養することになった場合など、一定の要件を満たした際に支給される手当です。
この扶養手当の支給ルールは、法律で一律に定められているものではなく、各会社が独自に就業規則等で定めることができます。
ただし、運用にあたって注意しなければならない点があります。
例えば、本来は扶養要件を満たしていたにもかかわらず、従業員が申請をしていなかった場合に、「実は昨年の10月から扶養していました」と後から申告されたとしても、過去に遡って支給するのか、それとも将来分からの支給とするのかについては、あらかじめ明確なルールを定めておく必要があります。
一般的には、「扶養手当は申請があった月以降について支給し、過去に遡っての支給は行わない」といった取り扱いを定めておくことが望ましいと考えられます。
また、扶養の要件に該当しなくなった場合には、直ちに会社へ届け出ることを義務付け、その場合には過去に遡って返還を求めることができる、という点についても明確にしておくことが重要です。
これらの内容については、口頭での説明にとどめるのではなく、賃金規程等の中に明確に記載しておくことが大切です。
今回の新聞記事は、扶養手当の運用ルールを改めて見直す良い機会となる事例であったといえるでしょう。
ぜひこの機会に、自社の扶養手当の取り扱いが適切かどうか、今一度確認してみてください。
文責 特定社会保険労務士 山本法史

