KNOWLEDGE OF PERSONNEL AND LABOR

人事・労務の知識

無事故手当がある場合の最低賃金の注意点について

最低賃金額が年々引き上げられている中で、無事故手当の支給方法が問題となるケースが増えています。
無事故手当は、最低賃金額を算定する際に算入することができる賃金です。そのため、無事故手当を含めた金額が最低賃金額を上回っていれば、形式上は最低賃金額を満たしていることになります。

しかし、無事故手当は「無事故であること」を前提とした手当であるため、事故を起こした場合に当該手当を減額または不支給とする運用を行っている会社も多いかと思います。
その際、無事故手当をカットした結果、実際に支払われる賃金額が最低賃金額を下回ってしまうケースが少なくありません。

最低賃金額を下回った場合には、最低賃金法違反となるため注意が必要です。
無事故手当を設けること自体は問題ありませんが、仮に手当を支給しない状態になったとしても、当該手当を除いた基本給などの賃金部分が最低賃金額を上回っている必要があります。

無事故手当のように、「一定の条件を満たさなかった場合に減額または不支給となる手当」を設けている会社は、その手当を差し引いた状態でも最低賃金額を満たしているかどうか、一度確認されることをおすすめいたします。

文責 特定社会保険労務士 山本法史

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