中小企業における副業・学び直し制度導入の課題と慎重な検討の必要性
近年、副業を推奨する企業が増えています。
例えば、会社の許可を得た場合や、自己啓発につながると会社が認めた場合に限り、週に1日または2日を副業や学び直しに充て、残りの日を出社勤務とする制度を設けた企業の記事が報じられていました。
自己啓発やスキルアップを目的として、副業や学びを見つめ直す機会を社員に与えること自体は、非常に意義のある取り組みだと考えます。
しかしながら、これを中小企業で実施できるかというと、現実的にはなかなか難しい問題が存在します。
これまで週40時間勤務していた従業員が、32時間あるいは24時間勤務となる場合、その不足分を補うために新たな人材を確保しなければなりません。
人材不足に苦しんでいる中小企業にとって、この対応は大きな負担となり、実行のハードルは高いと言わざるを得ません。
そのため、中小企業においては、あくまでも週40時間という枠組みの中で副業をどのように考えるかが重要となります。
制度の導入にあたっては、感情論ではなく、冷静に現状を分析したうえで慎重に検討していく必要があると考えます。
文責 特定社会保険労務士 山本法史

